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−憧れであったドイツ文化のど真ん中で生きる。−ドイツ・フリーランス会議通訳者宇野将史さん

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インドネシアの宿にはプールが!名称未設定.png
2月21日。ドイツ・マンハイム

旅もいよいよ後半戦。南米から大西洋を超え、ヨーロッパ大陸に上陸しました。 最初に訪れたのは、ヨーロッパでも随一の発達した市場を持つドイツ。中心都市の一つフランクフルトから電車で1時間ほど南へ行ったところに、人口31万人を擁する大学都市マンハイムがあります。

ここでお話をさせて頂いたのはドイツ語と日本語の会議通訳者としてフリーランスで働いている宇野将史さんドイツ文学に魅せられ、現在では憧れのこの地でドイツと日本を結ぶ仕事をする宇野さんのキャリアについて今回ご紹介します。

✔宇野将史さんプロフィール

[caption id="attachment_1226" align="alignnone" width="600"]マンハイムで所属している合唱団の団員と マンハイムで所属している合唱団の団員と[/caption]

フリーランス会議通訳者。大阪府箕面市出身。早稲田大学商学部卒。

2004年3月早稲田大学大学院文学研究科ドイツ文学専攻修士課程修了。2005年9月、ボン大学に交換留学生として長期留学でドイツへ渡る。その後、計4つの大学へ入学し、最後のドイツのハイデルベルク大学で、会議通訳(*同時通訳)の修士号を取得する。それをベースにドイツにおける労働許可を取得し、現在マンハイムを拠点にフリーランスとして働く。仕事の内容は、受けるオファーによって、まったく異なり、2015年に入ってからはスマートコミュニティ技術、製紙工業、法学などの分野で仕事を受ける。

 

✔4つの大学を経てフリーランス通訳者へ

ー今回はお忙しい中ありがとうございます!まず、どのような経緯でフリーランスの通訳者に至ったのですか?

早稲田大学時代、第二外国語としてドイツ語を勉強していたのがきっかけでドイツ文学というものに興味を持ちました。

その流れでドイツ文学を専攻し大学院へ進み、2005年に交換留学生としてドイツを訪れたんです。その後、ハイデルベルク大学で会議通訳第一期生として入学し、4学期2年の修士課程で、卒業試験や修士論文とあわせ3年間で修士号を取得しました。

もともと学生の頃から友人・知人や大学の先生などの個人的な紹介などでアルバイトのような形態で翻訳・通訳の仕事をちょくちょくもらっていました。それがだんだんと大きくなり、卒業してからはフリーランスとして働くためにドイツ政府の正式な労働許可を取得したのです。

フリーランスについては卒業間近に考え始めましたが、今までやってきた経験や、少しばかりのあてがあったので出来るなという手応えはありました。

ただ、いきなりフリーランスではじめて仕事が軌道にのるという保証はなく、賭けではあったのですが『駄目なら日本に帰ればいいだけの話』と思い、就職することなくフリーランスで勝負することを決めました。

✔毎回別のフィールドで違う世界を覗く。

ーでは、フリーランスで仕事をすることのメリットを教えて下さい。

「時間的、場所的に自由な点はもちろん、毎回別のフィールドで違う世界を覗けるということもフリーランスの大きなメリット、醍醐味です。

フリーランスではなく企業に就職して雇用契約を結べば確かに安定はするのですが、例えば自動車の企業で専属の通訳者や翻訳者として就職をしたとするとずっと自動車業界に関する通訳を請け負うことになります。

しかし、フリーランスでは今までは出会えなかった人、縁の無かった業界などを見ることが出来ます。 毎回変化があり、新しい刺激を受けながら仕事が出来るのです。

✔住む場所と仕事の繋がり

ーでは、日本ではなくドイツで仕事をする上で良かった点はなんですか?

通訳者としてドイツ語のスキルを維持できることとドイツの生活背景を理解して仕事に取り組めることです

例えば電車がしょっちゅう遅れたり、1か月休暇で用があっても連絡取れない人がいたり。

電車や外交日程も日本人はきちっと守りますが、ドイツ人は紙の上ではかっちりと決めるのですが時刻通り動いていなくてもそれほど問題にならないことが多いのです。

今日本にいたとしてドイツ語のスキルのレベルが維持できていたとしても、生活背景などがあるこの現状がないと今と同じクオリティで通訳業務を行い経験を積むことができていたか、僕には自信がありません。」

✔生活の一部、ライフワークへ

−次のステップとしてどんなことに挑戦したいですか?

「通訳は毎回の仕事が出張で、しかも通訳そのものがパイロット・管制官に次ぐ、ストレスの多い職業と言われるくらいの大変な激務なので体力勝負。

そのためいつまで続けられるかはわかりません。

この先十年、二十年くらいを見越して、いつかは文学作品の翻訳や旅行記のようなものを書いて出版(してちゃんとした収入が得られることが)できればいいなぁ、という漠然とした夢を持っています。もちろん、ものを書いたり考えたりするのにも体力が必要なんですが。 そういったことも含めて、もともとやっていたドイツ文学・文化のフィールドワークのようなことを独自で継続し、ドイツに住んでいないと見えないものを日本語で表現していければ、と思っています。

ただ、これはすでに現在の生活の一部にもなっているので、ライフワークみたいなものです。

もともと歴史が好きで、ヨーロッパの文化に憧れを抱いていたのが、ドイツに来るようになったわけで、今ではその「現場 =歴史的な出来事が実際に起こった舞台や、作家や音楽家が住んでいた場所とか」がすぐ間近にある、という環境に、とても満足しています。

たとえば、このマンハイムの街も、かつてモーツァルトが訪れたゆかりの街なんですよ!自動車好きの方なら、あのカール・ベンツが創業した場所としても有名だし、今の自転車の前進となる乗り物を発明したドライスが最初にその乗り物を走らせたのもの、マンハイムなんです。」

✔環境を自分の興味本位に構築していく

ー最後に日本の若者へ一言お願いします。

「自分ははじめて海外に出かけたのが22歳の時で、ドイツ語をはじめたのも大人になってから。でも、幼少期や10代のうちに見聞きしたもの、勉強したことは、脳みそのより深いところに、しっかりと根付いている気がします。なので、若い時にもっといろんな体験をしておくべきだったな、と今になると思います。

もちろん、将来自分が何をしたいのか、どんな仕事につきたいのか、そのためには、何をすればいいのか、どんな資格や経験が必要になるのかを考えて情報収集をすることは大切です。目標が定まったら、ある程度決まった道をたどることになるだろうし、仕事を優先していく上では、必ずしも自分の思う通りの環境で生活をしていくことは、ままならないかもしれません。しかし、ゆくゆく活きてくるのは直接その仕事に関わる経験だけではありません。

なので、もし具体的な将来設計がまだ描けずに、いろいろと迷っている人がいれば、逆にまわりの環境を自分の興味本位に構築していく、という突破口もあるのではないかと思うんです。

最初は、それこそ単なる遊びや観光でもいい、あるいは、直接キャリアに結びつくわけではない勉強やワーホリでの滞在でもいいでしょうし。

とにかく、今のまわりの環境ではぜったいに体験できない領域に、勢いで踏み出す勇気を持ってほしい、と思います。 その意味で「環境」から先にキャリアを築いてゆくやり方もアリだと思います。」

 

✔お話を終えて:環境を“好き”で埋めていく

大学時代にドイツ文学に憧れ、計4つの大学まで行き、最終的にはその憧れの地で職につき生活を送るという選択をした宇野さん。「ドイツを離れる予定はあるのですか?」という問いに対しても、「いや、国から追い出されるまでは無いね。笑」と、ドイツに対する愛着がひしひしと伝わってきました。

宇野さんのように自分の好きなモノや興味のあることが周りに溢れている環境を求めていく、つまり

環境を好きで埋めていく。

この感覚ってすごい大切なことでなかなか実現できないことでもあると思うんです。ただ宇野さんは自分の好きなことに素直に突き進んだからこそ現在の自分の好きな環境があるのだなと。住む場所、働く場所など、今回は環境について深く考えさせられるインタビューとなりました!

好きを求めて環境を形成していく。これも1つのライフスタイルの在り方ですね。

宇野さん今回は本当にありがとうございました!