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フィンランドで様々な教育のカタチを求めて。−特別支援学校パーソナルアシスタント兼日本語教師、小野遙さん

インタビュー 世界一周-フィンランド-トゥルク 世界一周-フィンランド 世界一周 インタビュー-小野遙
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2月26日。

教育と福祉の国家、フィンランド。

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国際学力比較調査(PISA)では毎年安定的に上位にランクインするという、学力において世界でもトップレベルの国。また、17歳までなら歯医者の治療が無料で受けられるなど福祉も充実している国です。

今回はそんなフィンランドの南西部に位置する旧首都、トゥルクにて、日本語教師、特別支援学校パーソナルアシスタント、さらに2人の子供の主婦も兼務する小野遙さんにインタビューをさせて頂きました。

✔人を育てるという仕事

—最初に、小野さんの現在の職業とその内容を教えて下さい。

「現在、視覚障害と発達障害を持った児童のパーソナルアシスタントとして小学校(特別支援学校)に勤務しております。

担当児童の学校生活と学習のサポートが主な仕事です。担当児童だけでなく、クラスの他の児童に対しても様々な形でサポートをしながら、日々の学校生活が円滑に行く事を目的とし活動しています。具体的な仕事内容としては、学校生活の総合的なサポートに加え、点字での学習資料作成、児童に点字の読み書きを教えたりといったことをしています。またスクールアシスタントの資格取得を目指して学習している人に、主に視覚障害児童のサポートについての講義を、臨時講師として担当しています。

もう一つの職業として、日本語教師をやっています。

スクールアシスタントと同時期に始めた仕事です。なので私にとっては、どちらが副業というよりも、どちらもメインにやっている仕事です。特別支援学校での仕事と日本語教師としての仕事、どちらも様々な形で行われているフィンランドの教育の一つです。 義務教育と社会人教育のどちらにも関わっているので、とても興味深いです。」

✔フィンランドへの留学を決意した高校時代

-最初はどのような経緯でフィンランドに来ることになりましたか?

大きなきっかけは高校2年時に国際ロータリークラブの交換留学プログラムでフィンランドに1年間留学したことです

私の通っていた学校は国際交流に力を入れている学校でした。

もともと父親が登山家で、若かった時に海外の山に行っていたこともあり、幼い頃から父の話を聞いて育った私は、漠然と海外に行ってみたいなという思いがあったのです。

最初は英語圏に憧れがありましたが、枠がすぐ埋まってしまったので次にどの国を選択しようか留学先国名のリストを目にしていたところ、ふと目に止まったフィンランドに留学することに決めました。

当時は日本ではまだフィンランドはあまり知られてなく、私もフィンランド語があることさえ知らないまま旅立ちました。

最初はフィンランド語が凄く奇妙な言葉に聞こえました。日本語のように発音しやすい言葉ですが、でもどこか違う、英語とは全くかけ離れた、北の小さい国で話されているユニークな言語。とても惹かれました。

「行く前は全く聞いたことも無かった言葉を話せるようになって帰国するんだ!」

と目標にして、1年間様々な体験をしながら学びました。 そんな高校留学時代はまさに新鮮さ、刺激の連続でした。

勿論、失敗したり上手くいかなかったことの方が多かったのですが、1年を終えて、良い年だったと思えたことが何よりも嬉しかったです。

✔大学進学後、再びフィンランドへ

-そんなフィンランド留学から帰国した後はどうしましたか?

「帰国後は普通に日本の大学に進みました。

しかし、高校時代の留学に力を使い果たしたということもあり、なかなか次にやりたいことがみつからず、一時期は鬱々として過ごしていました。当時は高校留学したということで、何かそれだけで自分が人には出来ない凄いことをしてきたんだと勘違いしていた部分があったのですね。今思うと恥ずかしいです。

そこで、このままではいけない、と思い立ち、今度は大学の交換留学制度を使ってもう一度フィンランドに行くことを決意したのです。高校の時に体験仕切れなかったこと、また少し年齢を重ねたことで違う角度からフィンランドを体験してみたいと思ったからです。

その時留学したのがフィンランドの古都と呼ばれているトゥルク(Turku)です。

留学は当初1年のつもりでしたが、1年を終えて中途半端にやってもしょうがない、もっとフィンランド語を徹底的に学ぼうと思い、またTurkuの街が住みやすかったということも相まって、もう2年残ることにしました。

✔フィンランドで教育に携わる仕事がしたい

-それから現在の仕事に至った経緯を教えて下さい。

「トゥルク大学でフィンランド語と文化の単位を取り終えてから、次に必要なのは職業資格であると思いました。

まず、様々な発達障害や学習障害を持った児童をサポートする職業があると知りました。そして母親が特別支援学校の教員だったことと、以前から社会福祉や特別支援学校の活動に興味があったこともあり、大学とはまた別の学校で資格取得コースを取ることにしました。

資格取得後、小学校に就職したのと同時期に始めた日本語教師の仕事も、日本に興味を持っている人が多くいることを知り、私なりに海外での日本語学習に役に立つことがあればと考え、始めた仕事です。

私自身、フィンランド語学習を始めた当初のことを思い出し、あの時こういった授業があれば、と思ったこともきっかけの一つです。

✔自己実現と成長のステップ

-現在の仕事のやりがいを教えて下さい。

「小さい頃から憧れていた海外で、やりたい仕事が出来ているという自己実現が一つです。

登山家の父親の影響で海外に興味を持ち、養護学校で働いていた母親の影響で教育に携わる仕事がしたいと思っていました。それが今はこうして現実として叶っていること自体がやりがいであり幸せなことです。

もう一つは教えるということを通して自分も成長できる点です。

教える側というのは教える事を完全に理解できていないと人に教えることが出来ません。だからこそ日々色んなことを自分自身も勉強する必要がありますし、それ自体が成長のステップでもあるんです。」

✔そして、次なるステップへ

これからの将来設計を出来る範囲で教えて下さい。

「実現したいことや挑戦してみたいことは多々ありますが、その中でも、企業を起こすことが次の目標になってくると思います。

今までの経験を踏まえて、何か次の行動が起こせないかと模索しているところです。 そして日本語教師としての実力アップのために、さらなる勉強を始めようとも思っています。

今現在は、トゥルク大学にて特別教育の勉強をしています。二つの仕事をしつつ、大学での単位取得も同時進行でやっています。 (2人の子供の世話を主人と、子供たちの祖父母と協力してやっている状態です。まわりの理解と協力があるからこそ、今こうして自分の目標に向かって進んでいけるので、本当に感謝の一言につきます。)」

✔海外に出たからスゴイのではない。

最後に海外の視点から日本の学生に何かメッセージをお願いします。

「大学時代の留学からその後こちらで家庭を持ち、継続して住むようになった今は、最初の留学時とは違う見方でフィンランドという国が見えてくるようになりました。

その国がどういう国であるか、住みやすいと感じるかどうかの判断は個人個人で違ってきますからそれについてはあまり話しませんが、若い方たちも、若い時だからこそ感じる事や挑戦してみたいことがあると思います。

だからこそ是非、自分の足でその土地を訪れ自分の肌で感じ、目で見て、体験をしてみてはどうでしょうか 

日本から一旦外に目を向け、視点を変えて外から母国をもう一度見つめ直すと、新しい発見があるかもしれません。自分が体験し学んだことを日本に持ち帰り、その後の職業に生かすのもとても意義のあることだと思います。

海外に出たからスゴイのだと言いたいのではありません。

ただ海外に出て、何か行動を起こしている方たちはそれなりに努力を重ね、実力をつけている方たちでもあります。

私自身、そういった方たちに出会い、感化されて日々生きています。 私は36歳ですが、まだまだこれから!今までの経験を糧に、さらなる向上を目指すことを人生の楽しみにしています。 皆さんも、自分にしかできない、自分が目指したいことを見つけるための旅(海外)に出てみてはどうでしょうか!

自分にとって住みやすい土地と出会った時の感動は、一際大きいものです!

✔インタビューを終えて

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小野さんとは、NYで偶然出逢った同じく世界一周中の友達、平岡慎也(以下ひらしん)から紹介してもらいお会いすることになりました。

世界を旅する前、ひらしんはフィンランドで小野さんの日本語クラスのアシスタントとしてインターンをしていたのです。因みに彼は2014年に開催されたTABIPPO2014大阪の世界一周コンテストの準優勝者で、現在「世界中の学校で先生になる旅」と題して旅をしています。

今回はインタビューをする前に小野さんの職場に実際に足を運ばせて頂きました。

特別支援学校では朝から授業見学をして児童と一緒に給食を食べました。日本語学校では授業見学だけでなく、僕の世界一周の話を社会人の生徒さんたちを前にお話させていただきました。

インタビューだけでなく、小野さんの働いている姿を実際に目にして真っ先に思ったのは

とてもパワフルな方であること

一体いつ休んでいるのか疑問になるくらいで、その上、2人のお子さんの子育てを両立しているというから甚だ驚きを隠せません。そして、小野さん本人は今の状況に感謝し、また満足することなくどんどんやりたいことを実現しようとしています。

その姿勢を僕自身とても刺激を受けたし、見習うべきことでもあります。まだまだ僕ら若者も負けていられませんね!

シンプルに、やりたいことをやる、どんどんチャレンジしていく。

小野さん今回は本当にありがとうございました!

 

追記:小野さんはインタビューした後、フィンランド視察、インターンを扱うコトリ社(www.kotori.fi)を起業しました。 (2015.10.13)